令和7年度 第1回コンサポ研修会

コンシューマーズサポート鳥取では、消費生活相談員のスキルアップを目的とした研修会を年2回開催しています。今年度の第1回研修会を、7月21日(月)、エキパル倉吉において開催しました。

【午前の部】                                         講師:鳥取県警察本部生活安全企画課                                        犯罪防止対策室特殊詐欺予防係 福井 隆 警部補                            演題:あなたが狙われている! ~次の被害者にならないために~

最近は、警察官を装った電話でLINEに誘導し、ビデオ通話で偽物の警察手帳や逮捕状などを見せて「協力しないと逮捕する」などと不安をあおってお金をだまし取る手口が流行っており、トリピーメール等による注意喚起に力を入れているとのこと。また、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺の被害が急増しており、被害者の75%が65歳未満で占められるとのことでした。「詐欺の犯人は人をだますプロ、私たちはだまされる素人である、という意識を持って警戒することが大切です!」と強調されてました。 

 

 

 

 

【午後の部】                                         「令和7年度 消費生活相談員向けスキルアップ研修会」                     講師:経済産業省中国経済産業局産業部消費経済課 矢吹 茉莉花 氏                演題:特定商取引法に関する業務について ~消費生活相談との関わり~

経済産業省による最近の行政処分では、太陽光パネル等を訪問販売する業者が、すでに契約金額に含まれている防犯カメラについて「無料でプレゼントする」などとウソの説明で勧誘し契約させていたという事例などが紹介されました。矢吹氏は「行政処分の判断において相談員が相談情報等を入力する全国消費生活情報ネットワークシステム(PIO-NET)の情報が非常に参考になるので、業者の違反行為等があれば、出来るだけ詳しく聴き取って入力してほし」と話されていました。

 

 

 

 

講師:鳥取県消費生活センター 千葉 朝美 係長                        演題:「いわゆるダークパターンに関する取引の実態調査」の結果概要                   ダークパターン事例イラスト集の紹介

ダークパターンとは「消費者に意識させることなく、企業側に有利な選択に誘導する表記やデザイン」のことで、具体的には購入を焦らせるカウントダウンタイマーや執拗に繰り返し表示される注文ボタンなどがあります。このような表示によって、消費者の自主的で合理的な選択の機会が奪われていると話されていました。ネット通販のトラブル防止に役立てるために、ダークパターン事例イラスト集を啓発講座等で広く活用し周知してほしいということでした。

【会員からの体験談の紹介】                                    ネット通販でフィッシング詐欺に遭い、クレジットカードで54万円を不正利用された会員から、消費生活センターと連携しながらお金を取り戻した体験について詳細な報告がありました。会員は「詐欺は他人事ではありません。ネット通販の確認メールや決済メールなどは、その都度すぐに確認しましょう!」と注意を呼び掛けていました。